見つけたのがたまたますぎて、見つけられなかった可能性のほうが大きかったことを思うとふるえる……! ひさしぶりに代官山に用事ができたので、おじいさんのやってるアメリカンダイナーみたいなお店でサンドイッチを食べてからKAZAKもお世話になっている蔦屋書店に行ってみたら、まさかのCorinne Dayが表紙になっている見たことのないタイトルの大判雑誌があって目を疑った。いやいや、Corinneってぜったい2016年の雑誌の表紙になるような人じゃないし(作品だったらひょ〜っとしたらあるかもだけど、本人が?!という意味で)、ていうかだいたいいつの写真よこれ(1985年のトーキョーでしょ、オタクだから知ってる)、どこに需要が、いやいやここに、この俺に。俺にめちゃあるやんか!!って感じで手を伸ばすまでの数秒の間にさまざまな思いがびっくりするくらい交錯していた。2500円もしたけど迷わなかったよ即決だよ。中身めっちゃめちゃよかった。
ぜひぜひ気になる人は自分の目で見たほうが良いと思うから、あんまりネタバレしないようにするけれど、ページをめくると若くてまだ女の子というかんじのCorinneと、若い男の人が公園でキャッキャしてるモノクロ写真からはじまり、わたしの脳内「ああ、これはCorinneのモデル時代かな。若いなあ。かわいかったんだなあ。で、やたらと映ってるこの男はだれなんや」そしたらそれが旦那のMarkだった。若すぎてわからないよ……! どうやらこれはふたりが東京で出会ったあと、いろんな国へ旅したときのスナップを集めたものらしい。Mark自身によるテキストで、二人の出会いやその後のエピソードが語られている。うんうん、わたし二人のこういうエピソードはすでにほとんど知ってたけど(オタクだから)、うっわあ、東京、香港、メルボルン……当時の写真を見るのははじめて!! 東京でのエピソードも具体的に語られていて、いままでなんとなく二人が出会った駅は中央線の高円寺かなあと思っていたんだけど、千代田線の代々木公園だったということもわかった。ハーフカメラで代わりばんこに撮ったという、恋人同士にしか撮れない親密な写真。ページが終わってしまうのがさびしかった。わたしはもっともっとCorinne Day(とMark)のこういう写真が見たいのだ。
この雑誌は、有名もしくは若手写真家のパーソナルな、商業用に撮ったものではない、未公開作品を載せるというのがポリシーのよう。それならCorinneはわりとぴったりな人選かもしれない。創刊されて間もないのか、これが2号めで今年の5月に発行されているみたい。蔦屋さんに入荷したのは値札シールによると2週間くらい前なのかな(追記:一度売り切れ、再入荷したものだったそう)。とにかくこれを入荷してくれて出会わせてくれてほんとうにほんとうに感謝だなー。そしてやっぱりもっとまめに本屋さんに行かなきゃと思った。
追記:CorinneとMarkの仲睦まじい写真というのはこれまでそんなに表に出てなくて、というのはCorinneが悲しい痛い感じの写真が好きだから、意図的にそういうのを作品に使っていたからで、でもMarkはCorinneとはちがってロマンチックな人なんだろうなあという気がする。
追記:CorinneとMarkの仲睦まじい写真というのはこれまでそんなに表に出てなくて、というのはCorinneが悲しい痛い感じの写真が好きだから、意図的にそういうのを作品に使っていたからで、でもMarkはCorinneとはちがってロマンチックな人なんだろうなあという気がする。
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